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第32回「高松宮殿下記念世界文化賞」にヨーヨー・マ氏ら4氏

 世界の優れた芸術家を顕彰する「高松宮殿下記念世界文化賞」(主催・公益財団法人日本美術協会=総裁・常陸宮殿下)の第32回受賞者が決まり、14日、ローマ、パリ、東京など世界6都市で発表された。

 今回の受賞者は、絵画部門=セバスチャン・サルガド(77)<ブラジル/フランス>▽彫刻部門=ジェームズ・タレル(78)<アメリカ>▽建築部門=グレン・マーカット(85)<オーストラリア>▽音楽部門=ヨーヨー・マ(65)<アメリカ>▽演劇・映像部門=該当者なし-の4部門4氏。賞金は各1500万円。受賞者総数は計164人。

 次世代を担う若手芸術家を育成する「若手芸術家奨励制度」の第24回対象団体には、文化・芸術遺産修復のプロを育成するイタリアの「中央修復研究所付属高等養成所」が選ばれた。

 昨年予定の第32回世界文化賞は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、今年に延期されていた。ただ、今回は授賞式典と関連行事は中止となった。演劇・映像部門での受賞該当者なしは、全部門を通じて初めて。

 2019年11月に亡くなった世界文化賞国際顧問の中曽根康弘元首相の後任には、安倍晋三前首相の就任が決まった。

 ■絵画

 セバスチャン・サルガド氏(Sebastiao Salgado)

 ブラジル生まれで、エコノミストからドキュメンタリー写真家に転じ、社会派的な視点から撮り続ける。代表作は8年かけて生物と環境をテーマに地球の姿を映し出した写真集「ジェネシス(起源)」。

 ■彫刻 

 ジェームズ・タレル氏(James Turrell)

 見る人の知覚力を引き出す光による作品を世界各地で手掛け、「光と知覚」のアーティストとして高く評価されている。香川・直島や金沢21世紀美術館などに常設作品がある。

 ■建築

 グレン・マーカット氏(Glenn Murcutt)

 「大地に軽く触れる」をモットーに、風の向き、周囲の光など豪州の自然環境の恩恵を最大限に活かした作品は高く評価され、豪州初のプリツカー賞を受賞。今回の世界文化賞受賞は豪州初となった。

 ■音楽

 ヨーヨー・マ氏(Yo-Yo Ma)

 4歳でチェロを始め、これまでに100作以上のアルバムをリリース、グラミー賞を18回受賞。アルバム「ソングス・オブ・コンフォート・アンド・ホープ」はコロナ禍の人々を励まし、大きな反響を呼んだ。