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【高橋洋一 日本の解き方】自民党総裁選と日銀の人事 インフレ目標を堅持すれば…誰になっても大差ないはずだ (1/2ページ)

 自民党総裁選が17日、告示された。総裁選の結果が2023年3~4月に任期となる日銀正副総裁の人事や、前年の22年7月に任期を迎える鈴木人司審議委員と片岡剛士審議委員の人事に影響を与えるだろうか。

 総裁選に出馬した候補のうち、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、河野太郎行革担当相は金融政策についてどのように話しているか確認しておこう(野田聖子幹事長代行は本稿執筆後に出馬表明した)。

 岸田氏と高市氏はインフレ目標2%を前提としており、今の枠組みをそのまま踏襲するようだ。河野氏のマクロ経済政策はまだよく分からないが、記者会見では、インフレ率は経済の結果として決まってくるような趣旨の話をしていたようだ。

 ただし、金融政策については3人の候補者ともに意見の違いを鮮明にすべき主戦場ではないので、今後いろいろな政策議論が行われていく中で意見が集約されていく可能性が高いと筆者はみている。その場合、今のインフレ目標2%を堅持するという無難なものになるのではないか。

 インフレ目標とは、それまでに属人的な状況判断により行われていた金融政策について、目標を明確にすることで属人性を排除するためのものなので、良い方向になると思われる。

 それにしても、総裁選の序盤において、既に3人のうち2人の金融政策の枠組みが一致するというのは隔世の感がある。というのは、第2次安倍晋三政権の前、2012年9月に行われた総裁選では、安倍晋三、石破茂、石原伸晃、町村信孝、林芳正の各氏が立候補した。そこで金融政策についてインフレ目標を明確な立場で主張したのは安倍氏だけだった。安倍氏に対抗した候補もいたが、多くの候補者にとって金融政策は議論の対象ではなかった。

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