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【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】オーストラリア・メルボルンで「まれ」な地震 起きそうもないところで起きる“1回きりの地震” (1/2ページ)

 オーストラリアの第二の都市メルボルンで9月下旬にまれな地震があった。建物の外壁が崩れて路上に散乱した。地震に慣れていない住民はパニックに陥った。

 震源は180キロほど離れたビクトリア州マンスフィールド付近。マグニチュード(M)は6・0、震源の深さは10キロだった。幸い、震源の近くでもメルボルンでも人的な被害はなかった。

 オーストラリアはプレートの中央にあるために、隣国ニュージーランドと違って大きな地震の発生は極めてまれだ。このため、長年この規模の地震は起きなかった。

 世界には「1回きりの地震」がある。

 たとえば1755年にポルトガル沖に起きたリスボン大地震もその仲間だ。M8・5から9・0の巨大地震だった。

 欧州史上最大の自然災害になった。地震の揺れや地割れによる被害に加えて、約40分後に襲ってきた大津波が市街地を呑み込んで被害を拡げ、さらに火事が燃え広がったのだ。当時のリスボンの人口28万人のうち9万人もが死亡した。

 この地震は18世紀の神学や哲学にも強い衝撃が及び、ヨーロッパ全体の政治や経済や文化にも大きな影響を与えた。

 この地震がなぜ起きたのかはいまだに分からない。ここはプレート・テクトニクスから見ると地震が起きそうもないところなのだ。

 また、スイス北部にある大都市、バーゼルが壊滅したことがある。1356年に起きた。この地震でバーゼルの市街地は壊滅的な被害を受けた。近隣30キロ以内の城や教会も倒壊した。この地震のMは7・1だったという研究もある。

 もともとスイスには大地震は少ない。この地震より前に大地震が起きた記録はなく、その後現在に至るまで、この近辺に大地震は起きていない。

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