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【高橋洋一 日本の解き方】衆院選までの「短命」となる100代目の首相 選挙は党で戦う姿勢を徹底、岸田カラーは勝利した後に (2/2ページ)

 勝っても、その勝ち方によっては、党内の協力を得るために、自分のカラーは出しにくくなる。岸田カラーの出方も衆院選次第だ。

 以上を前提として、新内閣をみよう。新内閣で首相を除く閣僚20人を出身派閥で分けると、岸田派3人、細田派4人、麻生派3人、竹下派4人、二階派2人、無所属3人、公明党1人。聞き慣れない名前が多いと思っていたら、初入閣者は13人。出身派閥でみると、安倍晋三氏と麻生太郎氏に配慮し、党幹事長に甘利明氏がいるので、この「3A」が岸田政権に影響力を持っている。

 初入閣以外の7大臣とその出身派閥を見ると、財務相は鈴木俊一氏(麻生派)、外相は留任の茂木敏充氏(竹下派)、経済産業相は横滑りの萩生田光一氏(細田派)、国土交通相は斉藤鉄夫氏(公明党)、防衛相は留任の岸信夫氏(細田派)、官房長官は松野博一氏(細田派)、少子化担当相は野田聖子氏(無派閥)だ。政治的な任用である国交相と少子化担当相を除くと、財務、外務、経産、防衛、官房長官という重要ポストだけに経験者を充て、そのほかは初入閣という「暫定内閣」だ。

 ここまで徹底して党で衆院選を戦い、政府は何もしなくてもいいと言わんばかりの布陣はある意味ですがすがしい。

 おそらく、先日の自民党総裁選で、議論を戦わせた高市早苗氏らが各地の選挙戦に応援演説で駆り出されるのだろう。

 一部野党は、本コラムで書いたように、経済も安全保障も非現実的な「お花畑議論」なので政権交代の可能性は少ないが、油断大敵だ。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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