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【高橋洋一 日本の解き方】成功だった日本のコロナ対策 世界的にも良いパフォーマンス 死亡率もワクチンで劇的改善 (2/2ページ)

 医療体制については、医療サービスの供給強化のために予算がつけられたが、結果として未消化になった。本コラムで指摘してきたが、政府分科会や医師会側は供給体制強化より感染抑制のための人流抑制など社会規制の一本やりだった。そのため、第5波にいたるまで、この2年間で医療供給体制の強化はほとんどなされなかった。この点は、衆院選後に、政府としてもしっかり検証を行うべきだ。

 経済対策についても、人流抑制一本やりのために、うまく機能したとはいえない。都道府県が飲食店などに営業時間の短縮などを要請したものの、その補償的な意味がある補助金は必ずしも十分ではなかった。地方創生交付金も配布されていたはずだが、未消化部分もあった。これも検証対象とすべきだ。

 ワクチン確保はかなりうまくいった。昨年の補正予算による冷凍庫確保などの準備、今年4月の菅義偉前首相の米ファイザー社との直接交渉や打ち手問題解決のための超法規的措置などが功を奏し、今や、欧米主要国を抜いた状況だ。

 そのため第1~4波で感染者数約77万5000人、死者約1万4000人、死亡率約1・9%だったが、ワクチンがかなり行き渡った第5波では、感染者数が約93万人と多かったが、死者は約4000人、死亡率は約0・4%と劇的な改善だった。

 ワクチンを十分に接種すればコロナは「普通の病気」並みなので、さらなるワクチン接種を行いつつ、感染症法上の扱いも引き下げるのが先決だろう。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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