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【高橋洋一 日本の解き方】マスク調達は無駄だったのか 結果論唱えるだけなら簡単、目立つメディアのミスリード (2/2ページ)

 一方、介護施設向けは1億5700万枚準備し当初は全施設にブッシュ方式で配布したが、施設側が調達可能になった後は希望配布に切り替えている。

 これで分かるだろう。「アベノマスク」は予定通り配布を終了し、介護施設向けは準備量が結果的に多かったが、当初のマスク不足への対応はできた。

 マスク不足がどのように解消されるかを当時予測するのは不可能だ。後から「過剰な準備だった」と結果論を唱えるのは簡単だが、見込みを誤って介護施設でマスク不足になったとしたら、その方が問題だろう。

 この会計検査は、検査院から11月に20年度決算検査報告として公表されるが、会計検査院法に基づく意見表示などは当然ながら付されない予定だ。

 そもそもマスクの準備量は、昨年4月の第1次補正予算での予算積算額の問題だ。この補正予算は国会で審議され可決しているので、会計検査院の所管ではない。

 マスコミは、今回奇妙な見出しで国民をミスリードしているが、昨年4月の補正予算時、「アベノマスク」についてどう報道したのか。その時、「マスクは無意味なので無駄遣い」、その後も「マスクは不要」と言っていれば論理は一貫しているので立派だが、そう言えずに茶化すだけだった。

 そもそも当時、「アベノマスク」と揶揄(やゆ)していたのに、結果は無駄なしで貶(おとし)める余地がないから、曖昧な見出しによって揶揄を続けたという感じがする。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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