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【有本香の以読制毒】戦略なき10万円支給…ドケチな岸田首相に“失望” 「カネの使い方の下手な人は、儲け方も下手」 筋金入りの「親中派」林外相人事にも落胆 (3/3ページ)

 「税金だから無駄遣いはできない」という「分配」発想も、いまは適切ではない。無駄無駄というなら、「困窮者」をどう線引きし、どう配るかの小田原評定を延々やる時間が最も無駄だ。そんな検討をしているうちに、困窮者はさらに困窮し、国民の消費マインドはさらに冷え込む。やたら細かいオペレーションの業者委託にも無駄が生まれやすい。

 ■「聞く力」発揮いいかげんにして

 第1の「ガッカリ」で思いのほか筆が走ったが、第2は人事。はっきり言えば、外相人事である。

 林氏は「優れた人材」と評判の人だが、他の閣僚ならいざ知らず、外相起用には疑問の声が多い。仕事を始める前から色眼鏡で見るのはフェアでないかもしれないが、林氏が超党派の日中友好議員連盟の会長であり、親子2代の筋金入りの「親中派」であることを考えれば、G7(先進7カ国)が一致して中国に対峙(たいじ)しようという今なぜ? と思う国民が多いのは当然だ。

 そんななか、あたかもバランスを取るかのように、「岸田首相が、安倍晋三元首相を来月上旬、マレーシアに特使として派遣する意向を固めた」と報じられた。保守派の不信感をなだめようとの狙いが透けてみえる。

 カネの使い方も人事も、適材適所は当然として、内外に「何を目指すか」を知らせるアナウンス効果が大事だ。その点、初日の岸田采配には憂いが深くなる。

 岸田首相におかれては、公明党と親中派への「聞く力」発揮はいいかげんにしてもらいたいものである。

 ■有本香(ありもと・かおり) ジャーナリスト。1962年、奈良市生まれ。東京外国語大学卒業。旅行雑誌の編集長や企業広報を経て独立。国際関係や、日本の政治をテーマに取材・執筆活動を行う。著書・共著に『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『「小池劇場」の真実』(幻冬舎文庫)、『「日本国紀」の副読本 学校が教えない日本史』『「日本国紀」の天皇論』(ともに産経新聞出版)など多数。

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