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南海トラフ地震 「相模トラフ」と連動なら死者50万人近くの予測も (1/3ページ)

 30年以内に発生する確率は80%と予測されている「南海トラフ地震」。地球物理学者で武蔵野学院大学特任教授の島村英紀さんはこう説明する。

 「フィリピン海プレートは、ユーラシアプレートの下に毎年数cmの速度で潜り込んでいます。その動きによってひずみが蓄積していき、やがて限界に達してユーラシアプレートが跳ね上がると、長年危惧されている『南海トラフ地震』が発生します」

 南海トラフ地震が、さらなる巨大地震に発展する危険性も指摘されている。関東地方の南方沖には、南海トラフと同じフィリピン海プレートの境界に「相模トラフ」がある。南海トラフの東端のすぐ近くに位置しているため、南海トラフ地震が相模トラフ地震を誘発し、地震が連動する可能性があるというのだ。立命館大学・環太平洋文明研究センター特任教授の高橋学さんはこう話す。

 「南海トラフ地震と相模トラフ地震が連動するのが、『スーパー南海地震』です。被害は太平洋側の茨城県沖から沖縄県、さらには台湾まで広範囲に及びます。M8.5クラスの巨大地震が立て続けに発生すると考えられます」

 実際、過去には地震が連動した例がある。

 1854年、まずM8.4の「安政東海地震」が南海トラフの東側で発生。その約32時間後に、西側で同じくM8.4の「安政南海地震」が発生している。

 「政府は南海トラフ地震の死者数を約32万人と推測していますが、南海トラフ地震と相模トラフ地震が連動して、M9クラスの『スーパー南海地震』が発生した場合、私の試算では50万人近くの死者が出ることになる。その大半は津波によって犠牲になることが予想されます」(高橋さん)

NEWSポストセブン

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