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【経済快説】警戒せよ岸田首相は諦めていない「金融所得課税」強化 課税の対象は「金融資産」にすべきだ (1/2ページ)

 岸田文雄首相は、言うことがよく変わる。「人の話を聞く」がモットーの人なので、他人の話に影響されやすい方なのだろう。

 さて、岸田氏の将来の「ブレ」で心配なのは、金融所得課税の見直し(引き上げ)をまだ諦めていないように見えることだ。政府の税制調査会(首相の諮問機関)は19日に、オンラインで総会を開いた。岸田首相が「新しい資本主義」実現のための税制を諮問したのを受け、具体的な議論に着手したが、出席者からは株式の配当や譲渡益にかかる金融所得課税の強化を巡り賛否が交錯したという。

 岸田氏は、自民党総裁選の前半で分配論の観点から金融所得課税の見直しを提言したが、その後「当面手を付けない」と態度を変化させた経緯がある。

 結果的にこの動きは、立憲民主党の「金持ちに課税する」金融所得課税の強化案を誘い出し、さきの総選挙で同党が敗北に至った理由の一部につながった面がある。

 金融所得課税がダメな理由は、まずリスクを取った投資の利益への課税を強化して「投資で稼ぐことへの処罰を強化する」ことが、資産価格にマイナスの影響を与えるし、国民の資産形成努力に逆行するからだ。

 例えば、資産10億円を普通預金に置いているA氏と、昨年資産が8億円だったが株式投資で2億円稼いで(売却益を得たとしよう)資産が10億円になったB氏への課税を考えてみよう。

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