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高齢ドライバー免許返納の実情 地方では移動の足奪われ返納進まず、財政圧迫も 死亡事故ゼロは遠い目標か (1/2ページ)

 高齢ドライバーの操作ミスによる交通事故が後を絶たない。運転免許返納者への支援やメーカーによる誤操作防止システムなどの取り組みに加え、2022年5月からは新たな運転技能検査も始まるが、それでもやはり事故への不安は拭えないのが実情だ。

 札幌市の市道で24日、横断歩道を渡っていた男子児童4人が乗用車にはねられ、運転していた75歳の男が自動車運転処罰法違反(過失傷害)容疑で現行犯逮捕された。

 大阪府大阪狭山市のスーパー前で17日に発生した事故では、89歳の男が運転する車が暴走し3人が死傷した。亡くなった男性(87)は免許を返納済みだったといい、何ともやりきれない。

 警視庁によれば、75歳以上のドライバーによる19年の死亡事故は401件と減少傾向にはある。ただ75歳以上の免許保有者数が年々増加しているのも事実だ。

 19年4月、東京・池袋で当時87歳の男が運転する車が暴走、母子が死亡した事故を受け、同年の免許返納は過去最多を更新したが、20年は新型コロナの影響もあって前年から4万8641件少ない55万2381件にとどまった。

 地方自治体では免許返納を促す取り組みも進めている。東京都は22年3月末まで、70歳以上の都民を対象に、踏み間違いを防止する安全運転支援装置を自己負担5割で導入できるよう補助金を事業者に交付している。

 岡山県では、自主返納した65歳以上の県内在住者に「おかやま愛カード」を交付。バス・鉄道運賃(JRを除く)が半額、タクシー運賃(一部除く)が1割引のほか、協賛店の商品割引などさまざまなサービスを受けることができる

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