死体遺棄事件で逮捕された市橋達也容疑者(30)は、神戸市内の土木会社から大阪府茨木市の建設会社へ“転職”する昨年6月から8月ごろにかけて、大阪市西成区にある、西日本屈指の労働者街「あいりん地区」に潜伏していたのをたびたび目撃されている。その様子を住民らが証言してくれた。
「あれ、たしか去年の7月ごろやったかな。朝8時前後に何度か見かけたで。長身で、だいたいが白い短パンにスニーカー、シャツ姿。キャップを後ろ前にかぶっとった。鋭い目つきやったし、パッと見て、すぐに市橋やと思うたわ」
こう話すのは同区に長年住み、創作活動を続ける男性(76)。見かけたのは市営地下鉄動物園前駅の近くで、関西一帯の建設現場などの作業員を募集する「呼び込み」が集まる一角という。
男性が知人に話したことから、噂は労働者たちに一気に広まった。別の男性らも「ジョッキ250円の安い立ち飲み屋に何度も来ていた。周囲と意気投合し、一緒に京橋まで飲みに行ったこともあったらしい」「路上の古雑誌屋から『少年ジャンプ』を格安で買っているのを見た。あれ、間違いないで」と証言。
800円の宿泊代を節約するためか、銭湯の近くなど路上で眠りこけている姿も、たびたび目撃されていた。この一帯から、市橋容疑者が茨木時代の同僚に「なじみの店がある」と吹聴していた歓楽街「飛田新地」は至近距離にある。
市橋容疑者は、昨年8月から今年10月まで1年2カ月間、茨木市の建設会社の寮に住み込んでいた。その後、昨年2月から6月まで神戸市北区の土木会社にいたことも判明。いずれも、あいりん地区での「呼び込み」に応募したものだ。
姿を見なくなった昨秋以降、住民や労働者たちは「最近、市橋どうしている?」と噂していたというが、なぜ警察に通報しなかったのか。前出の男性はこう弁解する。
「この界隈は、失業したりいろんな理由で流れてくる人も多いし、自分の仕事や生活で精いっぱいや。通報するところまで気が回らん。けど、よう考えたら懸賞金1000万円もらえたかもしれん。惜しいことをした」
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