菅&東電“人殺し”ヒゲの隊長激白「作業員は雑魚寝にカップ麺」

2011.05.31

 東京電力福島第1原発で作業にあたっていた東電の男性社員2人が、被曝線量限度の250ミリシーベルトを超えて被曝していたことが明らかになり、改めて現場の過酷さが注目されている。第1原発の現場は一体どうなっているのか。参院自民党・原発被害に関するプロジェクトチーム座長で、現地を何度も視察している「ヒゲの隊長」こと佐藤正久参院議員が現場の実態を夕刊フジに激白した。

 第1原発では日中、約1500人が作業にあたり、夜は第1に約200人、それ以外は約10キロ離れた第2原発と20キロ強離れたJヴィレッジに分かれて休息を取っている。

 佐藤氏は警戒区域外にあるJヴィレッジを、石原伸晃幹事長や小泉進次郎衆院議員らと訪れ、作業員から直接事情を聴いた。やはり、第1原発の環境がひどいという。

 「いまだに作業員は床に雑魚寝で食事はレトルト食品かカップ麺。『食事と寝床を何とかしてほしい』『野菜が食べたい』と語っていた。医師の24時間常駐もない。先日、60代の男性作業員が心筋梗塞で死亡した。疲れがたまっていたのだろう。これから湿気や暑さが厳しくなる。世界中が注目し、国の存亡がかかった任務にあたる作業員がこんな待遇では、いい仕事はできない」

 作業員の環境は以前から問題視され、政府は「改善されている」と公表してきた。だが、菅政権は改善を東電に丸投げし、東電は「被災者が避難所にいるのに作業員の待遇を良くするわけにはいかない」と改善に目をつぶっているのが実態だ。

 佐藤氏は、自衛隊イラク復興支援の初代隊長を務めただけに、原発や関連施設の危機管理にも注目している。

 「今回の事故で、日本の原発の弱点は世界中に知れ渡った。テロリストらの標的になる危険性もあるが、政府が警備を強化した様子はない。Jヴィレッジには誰でも入っていける。車のナンバーチェックもない。緊張感のない状況を他国が知れば不安になるはずだ」

 当然、その矛先は菅首相に向かう。

 「菅首相は震災当日、『原子力緊急事態宣言』を発令した。首相に強い権限を与える宣言だが、権限には責任が伴う。処理を東電に丸投げせず、自ら『危機見積もり』を主導し、対策を指示すべきだ。自衛隊に原発警備を命令すべきだろう」

 政府が現場の実態を何も把握していないことは、第1原発1号機への海水注水停止問題で図らずも明らかになった。停止を指示したのは誰か?と大騒ぎになったが、実際には第1原発の吉田昌郎所長の判断で停止は行われず、注水は継続していたのだ。佐藤氏は半ばあきれながら言う。

 「菅首相は、自衛隊ヘリから第1原発に海水を投下する際も決断の責任を統合幕僚長に押しつけた。笹森清内閣特別顧問と会談して『東日本がつぶれることも…』と話したらしいが、なかったことにした。そして、今回の海水注入中断問題での対応。責任転嫁、現実逃避もはなはだしい」

 このままでは、新たな“被害者”が次々に出てくることになる。

 ■佐藤正久(さとう・まさひさ) 1960年、福島県生まれ。防衛大学校(応用物理)卒、米陸軍指揮幕僚大学卒。国連PKOゴラン高原派遣輸送隊初代隊長や、イラク先遣隊長、復興業務支援隊初代隊長などを歴任。2007年、自民党公認で参院議員に初当選する。外交防衛に加え、危機管理のスペシャリスト。6月8日、東日本大震災での自衛隊の献身的な活動を記した「ありがとう自衛隊」(ワニブックス)を出版する。

 

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