かつて海洋国家として繁栄 イタリア屈指のリゾート地

★イタリア・アマルフィー

2013.03.01


断崖にへばりつくように建物が密集している【拡大】

 先日行ったイタリアンレストランには、緑・白・赤のイタリア国旗に加えてイタリア海軍の徽章を配したイタリア軍艦旗も飾られていました。

 この軍艦旗の中央にある徽章の盾は4分割され、それぞれかつて制海権を握って繁栄したイタリアの4つの海洋共和国、ヴェネツィア、ジェノヴァ、アマルフィ、ピサを象徴しています。

 今回はこの4大海洋都市国家の中でも最古のアマルフィについてご紹介します。

 南イタリアを代表する観光地であるアマルフィは、ナポリの東南約37キロの位置にあり、周囲を断崖絶壁の海岸に囲まれ、小湾の奥の港から、断崖上に向かって形成された街で、日本では映画「アマルフィ 女神の報酬」で有名になりました。

 街の背後の丘にはレモンやオレンジの畑が広がり、海岸の広場から続く広い階段を見上げると、その先には町の象徴であるドゥオーモの金色に輝くファサードが、かつての海洋国家の威厳を示しています。

 この大聖堂は11世紀に建造が始まり、中央のコンスタンティノープルで鋳造されたブロンズ製扉や13世紀の美しい「天国の回廊(キオストロ・デル・パラディーソ)」など特徴的な追加工事が継続して行われました。

 狭い土地を有効活用するべく、アーチの上に家を建て、上へ上へと建て増しし、断崖にへばりつくように建物が密集しています。土地に恵まれなかったため、人々は大海原に出て、「アマルフィ海法」という航海の法典を作成して、ピサ、ジェノヴァ、ヴェネツィアと地中海の覇権を争い、最盛期には黒海にも商業活動を広げていました。

 しかし、その商業発展も長くは続かず、ノルマン人やピサ人の侵略を受け、1343年の嵐によって都市の大部分が破壊されてしまいました。

 その後も地震と津波で砂浜は侵食し、広範囲の土地が海中に沈んでしまったため、かつての海洋国家の面影は薄れてしまっています。

 しかし、今日ではその歴史と自然に彩られた美しい海岸が世界遺産に登録され、温暖な気候と美しい海岸風景で多くの人々を魅了し、イタリア屈指のリゾート地として人気を集めています。

 このアマルフィ海岸同様に地震と津波で被害を受けた三陸海岸が早く風光明媚な姿を取り戻し、人気スポットとして多くの人を魅了する日が来ることを信じつつ被災地の一刻も早い復興を祈念して止みません。

 ■黒田尚嗣(くろだ・なおつぐ) 慶應義塾大学経済学部卒。現在、クラブツーリズム(株)テーマ旅行部顧問として旅の文化カレッジ「世界遺産講座」を担当し、旅について熱く語る。

 

注目情報(PR)

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

フィリピン人講師とスカイプを使って、1対1のオンライン英会話レッスン。毎日受講しても月5000円です。

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!