不動産仲介業者を装い土地の売却持ち掛ける ターゲットは原野商法の被害者

2013.07.02


かつて原野商法がはやった【拡大】

 アベノミクスの効果か、景気は上向きといわれ、土地の値段も上昇の気配がみられる。この時期に気をつけたいのが、土地絡みの詐欺商法である。20年ほど前のバブル期に「近くにリゾート施設ができる」などと嘘をつき、さも土地の値段が上がるかのような勧誘をして、資産価値のない土地を売りつける原野商法がはやった。これらの被害者へ再び電話をかけ、金をだまし取る手口が増えてきている。

 昨年、原野商法の被害者の名簿を、詐欺業者らに渡した男が逮捕されている。業者らはこの名簿をもとに、不動産仲介業者を装い、被害者へ土地を売ってくれるように話を持ち掛けていた。土地の測量代名目などでだまし取った被害金額は全国で約4億円に及んでいる。

 また昨年、「外国人が水資源やリゾート用地として、あなたの土地を欲しがっている」と嘘の売却話を持ち掛けて、土地調査費用や管理委託費用などの契約をさせていた業者が、東京都から行政処分を受けている。

 その他にも、現在所有している土地は売却が難しいので、もっと売れる土地と交換しないかと買い替えを促したり、外国人向けのネットサイトで宣伝すれば、必ず土地は売れるといって広告費用を搾取するなど、さまざまな原野商法の2次被害に関する相談が消費者センターに寄せられている。

 いずれの場合でも、何らかのアクションを起こせば、すぐにでも売れるかのような口調で誘いをかけてくるが、原野商法で購入した土地の評価はかなり低く、転売が難しいので、HPなどで宣伝したからといって、やすやすと売れるものではない。

 もし業者から「土地の買い手がいる」といった言葉をうけても、過度な期待を抱かずに、まず相手が宅地建物取引業の免許をもっているかを確認する。そして原野商法で購入した土地に対して、業者の提示する価格が適正なのか、地元の不動産業者に問い合わせるようにしたい。

 なかには「買付証明書」を発行して、買い手がいるかのように偽装する場合もあるので、注意が必要だ。もし業者から「測量」「整地」「買い替え」「宣伝」の言葉が出ても、その言葉をうのみにせず、常にその必要性を確認することを心がけたい。

 ■多田文明(ただ・ふみあき)1965年生まれ。ルポライター。詐欺・悪徳商法を数多く潜入取材。洗脳・カルトにも詳しい。9月に新著「おいしい話に、のってみた “問題商法潜入ルポ”」(扶桑社)刊行。

 

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