不正に改竄された「B−CASカード」…使った人も刑事罰の対象に

2013.07.30


デジタル放送を見るのに必要なB−CASカード【拡大】

 地上デジタル放送やBS・CS(110度)デジタル放送を見るためには、テレビにB−CASカードを差し込む必要がある。それはこのカードが有料放送の視聴や番組の著作権保護に利用されているためである。

 有料放送については契約した人のテレビのみ、スクランブルを解除し番組を視聴できるようにしている。ところが最近、「すべての有料チャンネルを無料で視聴できるカードを、驚異の価格で販売します!」と、目をひく宣伝メールを送り付け、不正に改竄(かいざん)されたB−CASカードをネット上で販売する業者が出てきている。

 この販売サイトには、このICカードを既存のB−CASカードと差し替えれば、月額料金を支払わず、スターチャンネルなどの有料放送をすべてタダで見られるとうたわれている。これは3万円ほどで販売されている。

 今年に入り、兵庫県警は有料チャンネルを無料で視聴できるようにした不正なB−CASカードを販売した業者を逮捕した。業者の売り上げは約8000万円に上るという。

 B−CASカードの発行・管理を行っているB−CAS社によると、有料放送を無料で視聴できるように改竄したICカードを書き換えて販売する業者が逮捕されることはもちろんのこと、その不正なICカードを使って有料放送を見た人にも、刑法の不正作出私電磁的記録供用が適用され、刑事罰の対象になりうるという。

 実際に、昨年、京都府警は不正に改造したB−CASカードを購入して視聴していた20代から60代の男女8人を書類送検している。

 しかも最近、不正なICカードを購入した後、NPO法人全国放送保護協会を名乗る団体から「告発通知」と題された封書が届けられ、文書の到着後10日以内に示談金24万5000円を支払うように促されたケースもある。振り込まないと、警察への告発や損害賠償請求の手続きを行うというのだ。

 もちろん、これは架空の告発状なのだが、詐欺グループは違法行為をして視聴しているという利用者の後ろめたさに付け入り、金を騙し取ろうとする。

 「有料放送を無料で見られる」という安易な気持ちで、不正に改竄されたカードを購入・使用しないことを心がけたい。

 ■多田文明(ただ・ふみあき) 1965年生まれ。ルポライター。詐欺・悪徳商法を数多く潜入取材。洗脳・カルトにも詳しい。9月に新著「おいしい話に、のってみた “問題商法潜入ルポ”」(扶桑社)刊行。

 

注目情報(PR)

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

実践で使える英会話を習得!業界最高峰の講師がサポートします。毎日話せて月5000円《まずは無料体験へ》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!