「ブラックマネー詐欺」 「黒い紙を薬品で1万円札に」海外からメールで誘う場合も

2013.08.27

 一時期はやった詐欺の手口は、多くの人が忘れた頃に再び起こりがちである。10年ほど前からたびたび取り沙汰されてきたものに、“ブラックマネー詐欺”がある。近年、この手口が増え始めている。

 大統領の側近や政府高官を装った外国人が、日本人をホテルに呼び出して、政情不安などの理由で海外から億単位の資産を隠して日本に持ち込むためにお金を黒くしたと説明する。

 カバンから黒い紙を取り出し、本人の目の前で、ある薬品に紙を浸しそれがドルや1万円札に変わる様子を見させ、カバンの大量の黒い紙が紙幣であることを信じさせる。その上で、すべてのお札を変えるには大量の薬品が必要で、この薬品は高価なのでお金を貸してほしいと言う。

 そして、すべてのお札が元に戻れば、謝礼をあげるといって、金を騙し取る。薬品をかけてお金に換えられるものは、数枚しかなく、あとはただの黒い紙である。

 今年に入り、この手の詐欺を行ったとして、外国人らが続々逮捕されている。ある40代男性はフランス人らにホテルへ呼び出された。彼らは「20億円分の1万円札を国内に運び込んだ」と言い、ブラックマネーを見せて黒い紙がもとのお札に戻る様子を見させて、その復元の費用として74万円を騙し取った。その後、フランス人らは逮捕されている。

 この詐欺に誘われるきっかけは、知人、友人から紹介されるケースも多いが、メールを送り、ブラックマネー詐欺に誘う場合もある。リベリア人の男は70代男性に、遺産の受取人になってほしいとメールを送り、ブラックマネーを復元するための費用として380万円ほどをだまし取ったとして逮捕されている。

 ネットというものには国境がなく、簡単に外国からもメールを送ることができる。実際に英文の迷惑メールが届けられることもよくある。これまでは英文は読まずに捨てていた人も、今では簡単に翻訳サイトなどで、日本語に訳して読むこともできる。そのため、これまで鳴りを潜めていた国際的な詐欺の手口が、再び現れてきたといえる。 日本人をターゲットにしたブラックマネー詐欺には、今後も警戒が必要である。

 ■多田文明(ただ・ふみあき) 1965年生まれ。ルポライター。詐欺・悪徳商法を数多く潜入取材。洗脳・カルトにも詳しい。9月に新著「おいしい話に、のってみた “問題商法潜入ルポ”」(扶桑社)刊行。

 

注目情報(PR)

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

実践で使える英会話を習得!業界最高峰の講師がサポートします。毎日話せて月5000円《まずは無料体験へ》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!