クリーンエネルギー絡みの詐欺・悪質商法 社会貢献の気持ちにつけいる

2013.10.01

 福島原子力発電所の事故以来、いかに放射能などの有害な物質を排出せずに環境に優しいエネルギーを生み出せるかに注目が集まっている。こうしたなかでクリーンエネルギーの施設運用権などの販売を持ちかける業者に注意をしなければならない。

 消費者センターには、風力発電の施設運用権販売のパンフレットを送り付けて、別会社の名前で「風力発電の施設運用権は特定地域の人でなければ買えないので、代わりに買ってもらえれば謝礼を支払う」と電話をかけ、劇場型の勧誘で高額な契約をさせられたという被害相談が寄せられている。もし消費者がこの種の施設運用権を購入しても、業者は謝礼など払わずに行方をくらましてしまう。

 今年に入り、石油など従来のものに比べて二酸化炭素(CO2)の排出量を減らせるというシェールガスの施設運用権の購入を勧めて、金をだまし取っていた男女14人が詐欺容疑で逮捕されている。これまでの被害額は約4億7000万円にものぼるという。

 このほかにも「CO2の排出権の取引に出資すればもうかる」と、実際には取引をしていないにもかかわらず、金をだましとったとして会社社長らが逮捕されるなどしている。もし二酸化炭素(CO2)の排出権への投資をもちかけられたとしても、この種の取引は投資経験のない素人には難しいものなので、できるだけ手をださないようにしたい。

 また昨年から住宅用太陽光発電装置の高額な契約をして、数百万円の工事代金を事前に業者に渡したものの工事がなされず、業者に持ち逃げされたという相談も寄せられている。この場合、多くの人が金融機関でのローン契約をしており、業者から金が返金されない上に、銀行へお金を払い続けなければならない事態に陥っている。

 被害に遭う側の心理として、ただ単に得をしてもうかりたいという思いだけではなく、クリーンエネルギーを通じて社会へ何らかの貢献をしようという気持ちから契約をする人も多い。業者はこうした思いにつけいってくるので、業者からの一方的な説明をうのみにせず、周りに相談し、過去の実績をしっかりと確認するなどして業者の見極めには時間をかけるようにしたい。

 ■多田文明(ただ・ふみあき) 1965年生まれ。ルポライター。詐欺・悪徳商法を数多く潜入取材。洗脳・カルトにも詳しい。9月に新著「おいしい話に、のってみた “問題商法潜入ルポ”」(扶桑社)刊行。

 

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