買え買え詐欺 特別感持たせあとで買い取らせてくれと依頼

2013.11.19

 今、買え買え詐欺への警戒が叫ばれている。これは、事前に架空の未公開株や事業開発の権利などの購入を勧めるパンフレットを送っておき、その後、業者がそれを買い取りたいという電話をかける。「封書が届いた人しか購入できないので、代わりに買ってくれれば高値で買い取る」ともちかけ、金を騙し取る手口である。

 この手口の巧みな点は、「権利を持つ特別な人だけが買える」と、客側を優位な立場にたたせながら、「買い取らせてほしい」と依頼してくるところである。ここには詐欺や悪質商法にありがちな押し付けがましい販売行為がみられないため、消費者側も「売りつけられている」という感覚が希薄なままに、契約をさせられてしまう。

 この詐欺で用いられるものには、株や権利関係だけでなく、スーダンポンドなどの国内では換金が難しい外国紙幣を使い、「これから必ず高騰する」と相場の何十倍もの金額で購入させようとしてくる場合もある。

 特にこのところ多いのが、ダイヤモンドを用いる手口である。全国の消費者センターにも、業者から「あとで買い取るので、ダイヤを代理で購入してほしい」と言われ、数百万円で買ったものの、その後、業者と連絡が取れなくなったという相談が相次いで寄せられている。

 そのため、国民生活センターでも「実際にダイヤモンドが買い取られた事例は1件も確認できていない」と、被害事例を公表して注意喚起している。

 この買え買え詐欺では、息子になりすまして金を騙し取る振り込め詐欺と違い、お金と引き換えに現物を渡すという行為をしてくる。もちろん手渡される権利証書は架空のもので、外国貨幣は購入金額に見合った価値のものではなく、ダイヤも数千円ほどのクズものである。

 しかしながら、消費者は現物を受け取ったという安心感から「そのうちに、業者から商品を買い取る電話があるだろう」と思って待ち続けて、被害の発覚が遅れてしまいがちになる。

 もし騙されたかもしれないと思ったら、早急に消費者センターに相談し、返金などの解決をはかる。販売業者がすでに消えていたときには、すぐに警察へ被害届を出すようにしたい。

 ■多田文明(ただ・ふみあき)1965年生まれ。ルポライター。詐欺・悪徳商法を数多く潜入取材。洗脳・カルトにも詳しい。9月に新著『悪徳商法 わざと引っかかってみました』(彩図社)刊行。

 

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