災害につけこむ悪質な住宅修理商法 実際は多額の手数料を請求 

2013.12.10

 今年は、いくつもの台風が襲来し、記録的な大雨にも見舞われ、多くの家屋が被害を受けた。過去の大地震後にも、業者が被災者宅を訪問し、屋根に雨よけのブルーシートをかけた後、住宅修理の勧誘を行い、それを家人が断ると高額なシート代金を請求するという事例があったが、自然災害に便乗した勧誘には気をつけたい。

 このところ多いのが、訪問や電話勧誘で「火災保険を使えば、災害で壊れた家の修理ができる」と持ち掛け、高額な修理契約をさせる手口である。

 70代男性宅に「台風で傷んだ屋根は火災保険で修理できる」「保険会社への申請も代行する」と電話があり、無料調査に訪れた業者と修理契約を結んだ。保険会社から60万円ほどの保険金が出たが、その後、業者に解約を申し出ると、保険金の半分の解約料を請求されたという。

 このほかにも、保険申請した手数料として保険金のほとんどが業者に渡ったり、業者に保険金で前払いしたのに工事がなされないという相談も消費者センターに寄せられている。

 火災保険では自然災害が要因で建物や家財が損害を受けたとき、補償の対象となりうるが、その補償内容は保険会社とかわす契約により異なってくる。それにもかかわらず、業者は「無料で住宅の修理ができる」「保険金の範囲内で修理する」と、消費者がお金を一切持ち出す必要がないような言い回しで勧誘をしてくる。

 なかには、修理の原因が経年劣化の場合、補償の対象ではないのに、保険会社へ自然災害が原因という嘘をついて申請するように仕向ける業者もいる。くれぐれも業者の話を一方的に受け入れるのではなく、保険でどの程度の修理代金がカバーされるか、自分自身で契約内容を確認することが大切だ。

 業者は「今後、修理依頼が殺到する」「家が危険な状態なので、すぐに修理が必要だ」と契約をあせらせる。災害に遭った人たちは、一刻も早く家を直したい思いから、業者の提示金額が少々高くても契約をしてしまいがちである。

 しかし、工事を依頼する際には、即日の契約は避けて、複数の業者から見積もりをとり、相手の提示する金額が適正であるかを常に比較検討することを心がけたい。

 ■多田文明(ただ・ふみあき) 1965年生まれ。ルポライター。詐欺・悪徳商法を数多く潜入取材。洗脳・カルトにも詳しい。9月に新著『悪徳商法 わざと引っかかってみました』(彩図社)刊行。

 

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。