外食産業のカリスマ・大東隆行社長 「餃子と言えば王将」定着させる

2013.12.19


創業の地、京都・四条大宮でギョーザを振る舞う王将フードサービスの大東隆行社長。立志伝中の人物だった(2009年9月)【拡大】

 カリスマ経営者として名高い「王将フードサービス」の大東隆行社長は1941年3月、大阪市東成区に7人兄弟の末っ子として生まれた。

 高校には行かず、関西経理専門学校に進むが中退。長姉の夫である加藤朝雄氏が京都で始めた中華料理店を手伝うようになり、これが後の「餃子の王将」(現・王将フードサービス)となる。

 「看板メニューを作るためにライバル店のギョーザを研究して、改良を重ねたのは有名な話。株式会社化するのは74年からだが、創業時の60年代から加藤氏とギョーザのタダ券を配り歩き、現在の『ギョーザと言えば王将』という文句を定着させた」(外食関係者)

 店舗を増やすとともに店長経験を重ね、現場を指揮する営業本部長としても奔走。関西から関東へと一段とチェーンを拡大させ、王将の基礎を築いた。

 その功績を高めるきっかけになったのは2000年4月、社長に就任したときだった。

 「他の外食産業の猛攻を受けて、売上高が伸び悩み、4代目としてバトンを受けた。だが、王将は、バブル時代に手を出した不動産投資などが失敗し、数百億円の負債を抱えていた。本人はそれを知らなかったようで『会社が飛ぶんじゃないか』と資金繰りに相当苦しんでいた」(同)

 経営危機に直面した大東社長は、不採算店舗を閉鎖するなど徹底したコストカットを断行。ただ、「従業員は財産」と人員リストラには手を付けなかったことでも知られる。

 「看板メニューのギョーザに立ち返って事業を集中。一皿200円のギョーザはそれだけではもうからないが、セットメニューで稼ぐスタイルを構築した」(同)

 店長に任せた店独自のメニューのほか、お金のない学生に対し、皿洗いを条件に無料で料理を出す店もあるなど斬新さで話題も呼び、デフレ下でも急成長。08年3月期の売上高約496億円を、13年3月期には約743億円まで伸長させた。

 本紙で「外食ウォーズ」(毎週火曜)を連載する外食ジャーナリストの中村芳平氏は「早朝に出勤して社員に代わって駐車場を清掃するような、できた人だった。外食産業の立志伝中の人物だけに企業活動のなかで、何かのトラブルに巻き込まれていたのか。非常に残念だ」と話している。

 【王将フードサービス】「餃子の王将」を約680店展開。中国にも4店を出している。1967年に京都市に第1号店を出店し、会社設立は74年。大東隆行社長は2000年に社長に就任した。

 外食各社がデフレで業績を悪化させるなか、10年3月期まで9期連続で経常増益を続けた。13年3月期連結決算の売上高は約743億円と10期連続で過去最高だった。従業員は約2000人。大証1部に単独上場していたが、今年7月、現物株取引の統合に伴い東証1部に移った。

 餃子チェーン「大阪王将」を展開するイートアンド(大阪市中央区)は、王将フードサービスの創業一族が独立して設立したが、「現在、(資本などの)関係はない」(イートアンド関係者)という。

 

注目情報(PR)

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

実践で使える英会話を習得!業界最高峰の講師がサポートします。毎日話せて月5000円《まずは無料体験へ》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!