沖縄県・座間味島 琉球王朝時代の唐船乗りも目を細めた「世界で一番きれいな海」

2014.07.11

連載:ライフ


ケラマブルーの海に潜ると別世界【拡大】

 初めて那覇まで来た旅人なら、およそ首里城を見学しない者はいないだろう。御殿(うどぅん)の城壁に取りついて、那覇の市街越しに海を眺めると、約40キロ西の水平線上に慶良間諸島を見ることができるかもしれない。そのうちの座間味島が今回の目的地である。(菅仁良)

 【ケラマブルー】

 今年3月、座間味島や渡嘉敷島など慶良間諸島を取り巻く海域が、31年ぶりに31番目の国立公園に指定された。世界中を航海した知人のヨットマンをして「世界で一番きれいな海」と言わしめた、透明度の高いその色はケラマブルーと呼ばれる。かのジャック・マイヨールも好んでたびたび訓練に訪れたほどだ。

 【唐船の道標】

 首里城から西を眺めたのは現代の旅人だけではない。琉球王朝時代の唐船(とうしん=中国への進貢船)が慶良間に差し掛かると、座間味島の山頂などからのろしを上げて王城へ帰還を知らせた。往時の役人も目を細めて東シナ海を見入ったはずだ。

 座間味島にある座間味村立座間味小・中学校の校歌の一節を紹介しよう。

 「万里の波涛(はとう)乗りこえて けらま男児の名を揚げた 唐船乗りやかつお業…」(宮里慶仁作詞)

 【サバニレース】

 沖縄の伝統の小舟を「サバニ」という。エークというかいで漕ぎ、豚の血で朱に染めた帆でセーリングもした。漁に作業に活躍したが、いつの間にか、エンジン付きの現代船に置き換わり、サバニは打ち捨てられていた。

 その沖縄の伝統海洋文化を復活させようと、ヨット乗りたちも巻き込んで15年前に始めたのが「サバニ帆漕レース」である。座間味島をスタートし、那覇港をゴールとする。つまり、万里の波濤を乗り越える唐船の最終航路をなぞっているのが人気となった。

 沖縄の船大工らも改めて新造船を手掛けるようになるなど、今年6月20日の15回大会には40艇が参加。また、本島各地でもレースが開催されるようになるなど、サバニはすっかり復活した。

 【カメとクジラ】

 座間味集落は3分も歩くと途切れるが、民宿やダイビング宿が軒を連ねる。海水浴やシュノーケリングなら座間味港から徒歩15分、レンタサイクルやバス便でも行ける古座間味海岸が手軽。周辺のサンゴの海はウミガメの産卵地でもあり、冬はザトウクジラの観察がおすすめ。旅人には、慶良間は沖縄戦で米軍が最初に上陸し集団自決があった歴史なども勉強して訪れてほしい。

 

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