「朝日リベラル」とエリート主義のシッポ 論説委員・湯浅博  (1/3ページ)

2014.10.31

 朝日新聞が「慰安婦問題の本質 直視を」という“取り消し検証”を明らかにして以来、朝日OBによる古巣への苦言が幾つかの雑誌に掲載された。その多くは、朝日内部で社内世論と格闘してきた真摯(しんし)な姿勢をもつ人々であった。ただ、朝日主流とおぼしきOBから現役に対する叱責は、いささか違和感を覚えないわけではない。

 「中央公論」11月号に掲載の元朝日コラムニスト、早野透氏の論稿「改めるべきは改め、朝日の誇りを取り戻せ」は、大変興味深く、かつ巧みな筆運びであった。ただ、文中には産経批判も含まれるところから、一言申し述べたいと思う。

 ◆知性の破壊ではないか

 早野氏は朝日が8月5日の検証で取り消した吉田清治の韓国人慰安婦「狩りだし」発言について、1997年の初検証に言及している。このとき、社内には「訂正派」と誤りを実証できないとするグループがあったが、結局は「真偽は明らかでないと、お茶を濁してしまった」と書いている。彼はその前年からコラム「ポリティカにっぽん」を書き出しており、過去に吉田証言をやり過ごしてきたことからすると、訂正派ではなかったのかもしれない。

 早野氏は朝日が「産経新聞をはじめとする右派ジャーナリズムに対して、格好の攻撃材料をずっと与えていた」と痛恨事を書いている。その右派ジャーナリズムは、「国の名誉」をもって戦後の基本的価値観に疑問を呈し、その興隆はナショナリズムの復活の流れにあるという。いまや国家が復権して、民衆よりも国に力点をおいた主張が力を強めていると描く。

 

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