静岡県袋井市、浜松市 家康の逸話残る絶品グルメ味わう 天下統一の礎築いた“出世城”

2014.12.12

連載:ライフ


精進料理と侮るなかれ、可睡斎のそれは滋味満点【拡大】

 徳川家康の没後400年目を迎える来年は、家康ゆかりの静岡県内各地で「徳川家康公顕彰四百年記念事業(家康公四百年祭)」が展開される。家康との逸話も多い名刹(めいさつ)やB級グルメの袋井市、若き家康の拠点だった浜松市を巡った。(文/写真・板倉あつし)

 【精進料理と卵料理に舌鼓】

 袋井市の寺、秋葉総本殿・可睡斎(かすいさい)の名の由来は、家康が浜松城主になった折、幼いころ戦乱の中から救い出してくれた仙麟等膳(せんりんとうぜん)和尚を城に招待し感謝を述べたが、その席上で居眠りをする老齢の和尚を見て「我その親密の情を喜ぶ、和尚、眠るべし」と言った逸話から。可睡斎では精進料理のコース(2000〜3500円、要予約)が人気だ。料理に精通した和尚さんたちが、動物性の食材を一切使わずに作る「地産地消」のスローフードは精進料理の枠を超えた美味ぞろいだ。

 可睡斎は東海道随一の修行場としても有名だが、現在では一般の客向けに座禅や写経、精進料理教室などの体験メニューも提供している。今回は、近隣の5つの古刹名刹を巡り、僧侶の体験をしながら自身を見つめなおすパッケージツアー「三日坊さんの旅」の一部の座禅をほんの少し体験した。

 普段は無意識に行っている呼吸を意識して研ぎ澄ませる、自分の重心を感じるという座禅は、日々の生活の中で知らずに持つ緊張感から解き放たれる爽快感が心地良い。

 日本最古のたまご料理を袋井市観光協会が再現した「たまごふわふわ」を遠州味処「とりや茶屋」で味わった。土鍋で熱しただしに、よく泡立てた卵を一気に流し入れ、蓋をして蒸らす。飾り付けに青ネギの刻みを載せてアツアツを泡ごと食す。大阪の豪商、升屋兵衛右門が200年ほど前に袋井に宿泊した折の朝食に供せられた、「東海道中膝栗毛」にも将軍家のもてなし料理として紹介された、と伝わる当時の高級料理。歴史と伝統の料理は、口の中で溶けて無くなる摩訶(まか)不思議なB級グルメだ。

 【出世城からの眺望】

 浜松城は、家康が1570年に駿遠(駿河国と遠江国の2つを指す)の拠点として築き、29歳から45歳までの17年間を過ごした。姉川、長篠、小牧・長久手の戦いや、1572年に武田信玄に大敗した三方ヶ原の合戦はこの期間中で、数々の試練を乗り越えて天下統一を果たす礎を築いた場所として「出世城」とも呼ばれている。

 晴れた日には富士山まで見渡せる天守閣や、大敗の戒めにと、描かせた苦渋に満ちた自らの肖像画「三方ケ原戦役画像(しかみ像)」を含む三方ヶ原の合戦の資料なども見学できるので興味深い。

 【問い合わせ】「静岡県観光協会」「秋葉総本殿・可睡斎」「とりや茶屋」「浜松城」でウェブ検索

 

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