【日本に魅せられた 西洋の知性】アーノルド・J・トインビー 西洋は無敵でないこと示した日本 (1/2ページ)

2015.03.18

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 アーノルド・J・トインビー(1889−1975)は英国を代表する大歴史家であり、日本を独立した一文明圏としてとらえ、日本に好意的な態度を示してくれたことで知られている。

 衰退期の大英帝国は少数の傑出した知的巨人を輩出した。数学基礎論・哲学のバートランド・ラッセル、経済学のジョン・メイナード・ケインズ、戯曲家・批評家のジョージ・バーナード・ショー、文学者で多言語話者のアーサー・ウェイリー(杜甫、李白、『源氏物語』などの英訳で有名)らだ。

 彼らの業績はいずれも極めて普遍主義的であるところに特徴があるが、トインビーも彼らと肩を並べる知的巨人である。

 トインビーの主著は比較歴史学の大著『歴史の研究』12巻(1934−61)である。彼は人類の歴史を26の文明の興亡として捉え、その興隆と衰亡を同じ枠組みで説明した。

 トインビーによれば、1つの文明圏は、エリート指導者から構成された創造的な少数の人間のリーダーシップの下で、外部からの挑戦(呼びかけ)に、的確に対応(応答)することにより、興隆するという。日本では1960年代から70年代にトインビーは人気があり、主著を含め多くの著作が刊行された。

 最近、彼の名前は忘れ去られた感があるが、彼は英国人であるにも関わらず、日本の戦争に関して極めて客観的で、親日的ですらある発言をしてくれている。第2次世界大戦に関して彼はいう。

 「アジア・アフリカを200年の長きにわたって支配してきた西洋人は、あたかも神のような存在だと信じられてきたが、日本人は実際にはそうでなかったことを、人類の面前で証明した。これはまさに歴史的な偉業であった。…日本は白人のアジア侵略を止めるどころか、帝国主義、植民地主義、人種差別に終止符を打ってしまったのである。」(英オブザーバー紙、1956年10月28日)

 

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