池澤夏樹さん、震災きっかけに良い国だと実感 国民性を知るには「日本文学」 (3/3ページ)

2015.04.18

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池澤夏樹さん【拡大】

 ──一方では電子出版にも力を入れてきた

 「この2つは矛盾しません。読者が手に取れる形で読者に提供する、それがメディアですよね。みんな本を買わなくなって(作家は)追いつめられているから、この文学のメディアを工夫して向こうに届けなければいけない。実は全集もそのひとつ。あと25巻、まだまだ先は長いが、古典の部分は作家たちからすばらしい現代語訳が到来しつつある。最後の巻を出すまで力を尽くすつもりです。日本には古典もあってそれぞれ面白いんだよな、と手に取っていただければ…」

 ■あらすじ 『古事記注釈』(西郷信綱)』を主な基本テキストとし、上中下巻を簡潔な文体で訳した。解題・三浦佑之 解説・池澤夏樹『池澤夏樹=個人編集 日本文学全集全30巻』のうちの第1巻第1回配本。

 日本文学全集は昨年11月に刊行を開始。現在、23巻『中上健次』第3回は13巻『夏目漱石 森鴎外 樋口一葉(川上未映子)』、17巻『堀辰雄 福永武彦 中村真一郎』、14巻『南方熊楠 柳田國男 折口信夫 宮本常一』が刊行されている。今年は11月の24巻『石牟道子』までの11巻を刊行。第II期の来年は毎月の刊行で、3巻『竹取物語(森見登美彦)伊勢物語(川上弘美)堤中納言物語(中島京子)土佐物語(堀江敏幸)更級日記(江國香織)』からスタート。第III期の2017年は2月から4月までの『近現代作家集』の3巻に続き、5月に掉尾(とうび)を飾る『源氏物語(角田光代)』上中下3巻が刊行開始。完結は2018年3月予定だ。

 ■池澤夏樹(いけざわ・なつき) 1945年、北海道生まれ。作家・詩人。78年、詩集『塩の道』でデビュー。84年、初の長編小説『夏の朝の成層圏』を発表。88年、『スティルライフ』で芥川賞受賞。93年、『マシアス・ギリの失脚』で谷崎潤一郎賞。『世界文学全集』で毎日出版文化賞。近著に『双頭の船』『アトミックボックス』。また電子出版にも積極的に取り組んでいる

 

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