地方で「振られる」とホントきつい 災い転じて福となることも

2015.05.22


「らーめん会 元町店」(神戸市)【拡大】

 ラーメン用語で「振られる」という言葉がある。目的の店が臨時休業などで食べられなかった場合にそう言う。都内だったらまだ再訪すればよい。しかし、これが地方で調べに調べて、選んだ店だったりすると、まさに女性に振られたのと同じくらいのショックを受ける。

 今週は名古屋、神戸と出張。まずは名古屋で起こった。所用の場所が駅から離れており、次の目的のラーメン店がその駅からもう少し行った所だったので、タクシーが都合良かろうと呼んでもらった。タクシーのメーターは1900円。予想以上に遠かった。

 料金を払って、お店を見てみると何やら雲行きがおかしい。運転手さんに「ちょっとだけ待っててください」と店頭に行ってみると「上海出張のため五月末まで休業いたします」という張り紙。

 予想だにしなかったので代替店を調べてなかった。駅の料金表をながめながら駅別検索(駅名を入力して駅の近くのラーメン店を調べる)を10駅ほどやってみて、次に行く駅と候補店を調べた。

 その翌日、今度は神戸である。ホテルの2つ隣駅で微妙な位置関係だったので、またタクシーで移動、920円。ところがまたしても臨時休業。2日連続だとさすがにへこむ。肩をがっくり落として駅へ向かった。

 しかし、ふと、店内に人がいた気配を思い出した。人が居ようが何しようが臨休は臨休である。ではあるが、何を思ったか踵(きびす)を返し、また店へ戻った。そして店のドアを開け、知ってるはずなのに「今日は休みなんですか?」と聞いてみた。

 すると「そうなんです、すみません。今日、らーめん会の新店のオープンでバタバタしちゃって」。私「ん? 今日新店オープンなんですか。どこにオープンするんですか」と俄然(がぜん)やる気が出てきた。

 隣の駅だったが、全然問題ない。振られたまま途方に暮れる方がツライ。そこで新店に行ってみた。まだ開店まで15分ほどあったが待つことにした。ん? 待てよ、このまま並んでいると、この店の1号客が私だ。地方の1号客になれることなんてめったにない。これは災い転じて福となる、ということかも。

 でも、この店が10年以上続いて名店になれば「私はこの店の最初の客だった」と自慢できる。ネガティブをそんなポジティブに変えて、その日は明るく過ごすことができた。

 なお私の場合、こういう振られ方がものすごく多いので振られることを「大崎病」と呼ぶ人がいる。失礼な話だ(笑)。

 ■ラーメン耳寄り情報 らーめん会 元町店(神戸市) 15日にオープンした、神戸駅近くにある人気店の2号店。豚鶏節らーめん3.7。この数字はどうやらバージョンのようで少しずつバージョンアップしてきている。どんどんおいしくなっているということだ。

 ■大崎裕史(おおさき・ひろし) 自称「日本一ラーメンを食べた男」。2014年6月現在で1万1000軒、2万2000杯のラーメンを食破。株式会社ラーメンデータバンク代表取締役、日本ラーメン協会理事。Webおよび携帯の「ラーメンバンク」を運営している。

 

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