北朝鮮は6日、4回目の核実験を強行した。「水爆実験」と発表している。真偽は不明だが、核分裂を利用する原子爆弾(原爆)と比べて、核融合を利用する水爆は破壊力がより大きい。
ソ連が1961年に核実験した水爆「ツァーリ・ボンバ(爆弾の皇帝)」は、広島型原爆「リトルボーイ」の3300倍の出力だった。コンクリートも貫通する中性子線を利用して、建造物を破壊することなく人を殺傷できる中性子爆弾も、水爆の一種である。
水爆は非常に高度な技術を必要とするので、北朝鮮が開発に成功したとは思えない。今回の実験成功が本当であれば生成されたはずの人工放射性物質は、自衛隊機が採集した大気中のチリからは検出されなかった。
ハッタリだとしても、日本は北朝鮮に対し、世論を上げて猛抗議を行うべきだ。米国メディアはこの問題を連日大きく取り上げている。日本の報道を見ていると、のん気すぎてあきれてしまう。
日本のことわざで「のど元過ぎれば熱さを忘れる」と言うそうだが、さすがに忘れるのが早すぎる。日本共産党の志位和夫委員長が昨年11月、「北朝鮮にリアルな危険があるのではない」と発言していたそうだが、日本メディアはこうした妄言を応援したいのか。
国会は衆参両院で「北朝鮮の核実験に抗議する決議」を行った。ただ、参院(定数242人)では32人が欠席・棄権し、このうち7月に任期満了を迎える「改選組」が22人を占めたそうだ。
彼らは、北朝鮮関係のどのような利権に絡んでいるのだろうと疑いたくなる。選挙資金やボランティアスタッフでも出してもらう予定だろうか。