いよいよ、米大統領選が本格化する。民主党と共和党の2大政党は来月以降、各州の予備選で党大会の代表者を選び、夏の党大会で本選挙の候補者を決める。11月8日が本選挙である。
長い選挙戦を勝ち抜くには、多額の政治資金が必要だ。2012年の前回選挙では、総額約8400億円が使われた。来月行われる4州の予備選で好成績を出せない候補には資金が集まらなくなり、撤退に追い込まれる。だから全員必死だ。
民主党では当初、ヒラリー・クリントン前国務長官が有力視されてきたが、世論調査では現在、アイオワ州ではバーニー・サンダース上院議員と大差がなく、ニューハンプシャー州ではサンダース氏が優勢だ。
08年の選挙でも、クリントン氏が優勢とみられていたが、予備選でオバマ大統領がしぶとく戦って民主党候補になり、本選挙で当選した。再現もあり得る。
一方の共和党では、元大統領の父と兄を持つジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事が有力視されていたが、不動産王のドナルド・トランプ氏が立候補すると支持率が急落した。トランプ氏はすぐ撤退すると思われたが、ますます支持率が上がっている。一体なぜなのか。