【エネルギー政策の現在】福島原発の“前向き変化”伝わらず 残る処理水問題、政治決断を (1/2ページ)

2016.03.29

福島第1原発にある大量の水タンクと、2号機の建屋(左奥)
福島第1原発にある大量の水タンクと、2号機の建屋(左奥)【拡大】

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 東京電力福島第1原発事故によって、日本のエネルギー政策は大きく変わった。5年が経過した現在の姿と、今後の問題を現場から伝える。

 「食堂での温かい食事や、コンビニの冷たい飲み物は、働く気分を変えますね」

 第1原発の小野明所長は、私が先日取材で訪れた際、こう語った。

 原発構内では、1日約7000人もの協力企業の作業員と、約1000人の東電社員が働いている。以前は冷たいコンビニ弁当しかなかったが、昨年春には大規模休憩所ができ、食堂では380円で毎日5種類の食事が昼と夜に食べられるようになった。今月1日にはコンビニも開店した。

 東日本大震災による津波で冷却装置が破損したため、稼働していた第1原発1〜3号機の燃料が溶融した。その取り出し作業と事故処理の完了は、今後30年以上と見込まれる大変な作業だ。

 だが、周辺地域に放射性物質が拡散して、悪影響を与えるリスクは着実に減った。がれき撤去は終わり、放射線量も低下した。原子炉は管理され、今は炉の解体準備が進んでいる。

 こうした前向きな変化は、なぜか国民に広く伝わらない。敷地内でコンビニが営業できるのは、その証(あかし)だろう。

 小野所長は「『普通の職場にしよう』と今、社内で話しています」と説明した。ここでいう「普通」とは、事故直後の過酷な状況ではなく、持続可能な、安全な、先の仕事を見通し落ち着いた仕事のできる職場という意味だそうだ。

 しかし、「処理水の処分」という問題の解決は簡単ではない。

 

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