衆院北海道5区の補欠選挙で勝利した自民党新人の和田義明氏=公明、日本のこころ推薦=は13万5842票、得票率52・38%、敗れた無所属新人の池田真紀氏=民進、共産、社民、生活推薦=は12万3517票、得票率47・62%だった。
北海道5区の補選は、町村信孝前衆院議長の死去に伴うもので、町村氏の娘婿の和田氏が優勢とみられていた。しかし、共産党が候補を取り下げて民進党と共闘したため、池田氏との間で、自民・公明党と民進・共産の対決となった。
同選挙区は、2009年を除いて町村氏が多選されてきたが、得票率は50%を少し上回る程度で、これまでも野党が統一候補にしていれば、常に接戦だったはずだ。例えば、14年12月の衆院選では、今回の補選とほぼ同じ投票率53・43%で、町村氏は13万1394票、得票率50・9%。民主と共産の票数を合わせて12万6198票、得票率49・1%と「僅差」だった。
今回のNHKによる出口調査が興味深い。政党支持率は、自民44%、民進20%、公明5%、共産5%などで、支持する政党のない、いわゆる無党派層は24%だった。
和田氏は、自民支持層の90%余り、公明支持層の90%台前半、無党派層の30%余りの支持ということで、今回の得票率をほぼ完璧に説明できる。
北海道5区の過去の選挙では、投票率が高くなると、町村氏の得票率が低下する傾向が弱いながらもあった。今回の選挙でも、もっと投票率が高ければ、無党派層の野党支持が増えて、結果はどうなっていたのかわからない。