中国の民主活動家・方政氏(49)が今月中旬、初来日を果たした。方氏は1989年6月4日の天安門事件で、人民解放軍の戦車にひかれ、両足を失った犠牲者でもある。来日をサポートした幸福実現党の釈量子党首と会談し、習近平国家主席率いる中国による「言論、人権弾圧」を批判し、民主化実現に向けた思いを明かした。
「まず、お招きに心から感謝したい。中国の人権状況に興味を持ってくださっていることにも、敬意を表したい」
会談冒頭、方氏はこう謝意を述べた。釈党首は手を握って歓迎した。
方氏は北京体育学院(現北京体育大学)4年生のときに天安門事件に遭遇し、女子学生をかばって両足を失った。障害者スポーツ選手として再起を図ったが、中国当局の圧力で国際大会に出場できず、2009年に渡米した。方氏は続けた。
「天安門事件は過去の歴史ではなく、現在進行形の事件だ。中国は、日本に『歴史を直視せよ』と主張しているが、自分たちこそ、事件の真実を明らかにすべきだ」
これに対し、釈党首も「中国政府は誰が死んだのか、明確にしていない。犠牲者数も捏造しているとしか思えない。日本政府はこうした中国の体質、歴史への姿勢を追及すべきだ」と応じた。