韓国・釜山の日本総領事館前に昨年末、慰安婦像が設置された。一昨年12月の日韓合意や、在外公館の安寧や威厳の維持を定めたウィーン条約に抵触する行為である。日本政府は先週、駐韓大使らを一時帰国させ、日韓通貨スワップの協議中断なども発表した。
朝日新聞は7日の社説で「ここまで性急で広範な対抗措置に走るのは冷静さを欠いている。過剰な反発はむしろ関係悪化の悪循環を招くだろう。日本政府はもっと適切な外交措置を熟考すべきである」などと批判した。
同紙の主張は、韓国の歴代大統領や多くの財閥創業者一族に見られる、子供を甘やかし過ぎて、躾(しつけ)に失敗する思考パターンである。
韓国は過去、日本との約束を何度も破ってきたが、日本は甘すぎる対応を繰り返した。前述の日韓合意でも、ソウルの日本大使館前の慰安婦像が撤去される前に、10億円を拠出した。子供が「いつかはピーマンを食べるよう努力します」と宣言したら、まだ食べていないのに親が小遣いを与えたようなものだ。
そんな間違った成功体験があるから、韓国は同じことを繰り返し、永遠に成長しない。今回は「ついに日本の堪忍袋の緒が切れた」と、韓国人だけでなく、世界中に認識させるべきだ。
そもそも、韓国が慰安婦像なる珍妙な物体を世界中に設置し始めたのは、朝日新聞が、吉田清治氏の「慰安婦を強制連行した」というデマを報じ、30年以上も放置したことが最大の原因である。日本政府の対応もマズかったが、このデマを日本人と韓国人だけでなく、私を含む世界中の人々が信じた。