繰り返されてきた連動地震の恐怖 南海トラフ地震ももしかしたら… (2/2ページ)

2017.02.10

 だが、天正地震には、濃尾地震のときにはなかった津波が日本海岸の若狭湾、太平洋岸の三河湾の双方を襲って多くの溺死者を出すなど、大被害を生んだ。

 それだけではない。はるか離れた宮城県南三陸町の言い伝えに「畿内、東海、東山、北陸大地震の後に津波来襲」という記述がある。また北アルプスの焼岳が地震のときに噴火したという言い伝えもある。

 昔だから正確なMは分からないが、とんでもない大地震が日本の中央部を襲った可能性がある。

 だが一方で、一つの地震としてはあまりに広い範囲に被害記録がある。しかも太平洋岸でも日本海岸でも津波が来たことから、もしかしたら、一つの地震ではなくて、複数の地震が相前後して起きたのではないかという疑いがあるのだ。

 じつは、濃尾地震も内陸直下型地震としては異例の大きさだった。内陸の地震としては地震学の常識より10倍もエネルギーが大きな地震が起きたのだ。このため、複数の断層が連動したのではないかという学説もある。

 そもそも、大地震が起きたことによって、隣や近隣の地震が起きやすくなることがある。たとえば1854年に起きた安政地震は、32時間おいて、また大地震が西隣で起きた。安政東海地震と安政南海地震である。

 これらは、ともに南海トラフ地震の先祖である。恐れられている南海トラフ地震も、もしかしたら、一つ起きれば、それで終わりではないのかもしれない。

 ■島村英紀(しまむら・ひでき) 武蔵野学院大学特任教授。1941年、東京都出身。東大理学部卒、東大大学院修了。北海道大教授、北大地震火山研究観測センター長、国立極地研究所所長などを歴任。著書多数。最新刊に『富士山大爆発のすべて−いつ噴火してもおかしくない』(花伝社)。

 

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