トランプ氏が施政方針演説でおとなしくなった狙いと配慮 意外に権限が少ない米大統領 (2/2ページ)

2017.03.07

ドナルド・トランプ米大統領
ドナルド・トランプ米大統領【拡大】

 大統領の施政方針演説といっても、日本の首相が行うものと意味合いは異なる。

 日本の場合、与党は衆院で多数を握ると首相を出すことができ、政府と与党が一体化できる議院内閣制だ。政策の実現には、予算と法律が必要となるが、憲法により予算は衆院が優先されるので、衆院だけで実質的に通すことができる。

 法案の場合には衆参のねじれがあると国会で通らないが、それでも議院内閣制の元では、政府の意見表明である施政方針演説の内容はかなりの部分、実現可能だ。

 一方、トランプ政権では、議会は上院も下院も共和党が多数を占めているのでねじれはない。とはいえ、大統領を国民が選び、議会共和党も国民が選ぶ二元代表制である。

 しかも、米国の大統領は、意外と権限が少なく、日本の首相や地方自治体の首長が持っている議会への予算提出権や法案提出権がない。つまり、経済政策の主要部分は議会が動かないと機能しないわけだ。

 今回のトランプ氏の演説が意味するのは、ほとんどの経済政策について政権はこれから議会に働きかけていくということだ。まだ、具体案は決まっていないとみられる。

 もっとも、議会の共和党は8年間も民主党政権下で冷や飯を食ってきたわけで、トランプ政権の政策を全て否定するはずがない。トランプ氏の政策と方向性は同じなので、その何割かは実現するだろう。

 演説でも積極財政という点に変わりはなく、その一部は日本に恩恵をもたらすので、日本にとっても悪い政策ではない。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

 

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