「日仏原子力合意」に意味はあるのか 「もんじゅ」廃炉で悔し紛れ逆転の一発か (1/2ページ)

2017.04.03

廃炉が決まった「もんじゅ」
廃炉が決まった「もんじゅ」【拡大】

 安倍晋三首相は3月20日、フランスのオランド大統領とパリで会談。原子力分野での協力推進を確認し、日仏両政府は共同研究の推進などを柱とする合意文書に署名した。次世代型の原子炉としてフランスに建設予定の高速実証炉「ASTRID(アストリッド)」の実用化に向け、共同運営機関の設置を目指す。

 高速炉は使用済み核燃料を再利用する核燃料サイクル事業の中核。日本はサイクル政策を推進していて、原発先進国のフランスの協力で、高速炉の開発に必要な技術や知的財産の管理や建設、運営などに関する議論の枠組みをつくる。

 しかし、この日仏の合意、私はあまり意味のないものだと思う。日仏両国とも、東日本大震災後、原発の新設計画が進まず、アストリッド計画の主体となる仏原子力大手アレバも経営難が続いている。良好な事業環境ではない。仮にアストリッドの実用化にメドが立っても実際に日仏どちらの国内でも建設できるかどうかは疑わしい。

 日本としては高速増殖炉原型炉「もんじゅ」(福井県)の廃炉が決定したことで、その後継炉として実証炉「アストリッド」を実用化し、何とか高速炉を活用したいと思っているのだろう。高速増殖炉の開発を続けている、ということにしないと、欧州と米国は日本のプルトニウムの備蓄を認めてくれない。既存の軽水炉の半分が稼働認可がとれたとしても、さらにその半分となるプルサーマルだけでは正当化できない。そこで、苦し紛れにフランスと組んだわけだ。

 新型の原子炉を開発する途中の段階で、その型の炉建設のためのデータを得るのが実験炉。最終目的が達成できるかどうかを確認するために建設されるのが原型炉。実用規模プラントの技術の実証や経済性の見通しなどを確認するために建設されるのが実証炉だ。それが複数の実用炉に続く。

 

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