習近平氏、“北の暴走”でメンツ潰され正恩氏に激怒 友好より安保上の脅威

2013.02.14


習近平総書記(AP)【拡大】

 核実験に踏み切った北朝鮮と、その後ろ盾となっていた中国との関係に微妙な変化が起きている。金正恩第1書記の新体制で突き進む核武装に中国が激怒し、警戒感を募らせているというのだ。「このまま暴走すれば、習近平総書記率いる中国にとっても安全保障上の脅威になる恐れが出てきた」(専門家)。大国が恐れる北暴走のシナリオとは−。

 国際社会の制止を振り切り核実験を強行した北朝鮮。「3回目となる今回の爆発規模は、TNT火薬換算で6〜7キロトン程度に及ぶと推計される。2006年の時は0・8キロトンで、09年は3キロトン。倍々ゲームで威力を強めている。ミサイルの核弾頭に転用するため不可欠の小型化に成功とも主張し、技術力は飛躍的に向上している」(防衛省関係者)

 日米韓同様にこの様子を苦々しく思う国がある。中国だ。

 「経済制裁で苦しむ北に支援物資を送るなど中国は、友好関係を保ってきた。核開発についても表面上は自制を求めてきたが、それはあくまで国際社会に向けたポーズで、ある程度、黙認せざるをえないのが実情だった」(外交筋)

 ところが、その構図が変化してきたという。

 中国事情に詳しい評論家の宮崎正弘氏は「中国政府は、今回の核実験を好意的にとらえていない。むしろ『しゃくに障ってしようがない』というのが本音だろう」と指摘する。

 実際、中国側の反応は過去の北によるミサイル発射や核実験のときとは違う。

 消息筋によれば、中国は外務省などを通じて北に実験中止を再三要請。その申し入れにも関わらず、実験が断行されたことで、北京駐在の北の大使館高官を外務省に呼び出して不満を表明した。中国が北朝鮮と行う羅先、新義州・黄金坪の特区の共同開発を白紙化する独自制裁に踏み切る可能性もあるとも伝わる。

 背景には何があるのか。

 「今回の実験で、中国が北の核を安全保障上の脅威だと認識し始めた。核の小型化が実現したとみられることで、北と国境を接する中国への持ち込みが可能になり、警戒感が高まっている」(宮崎氏)

 そもそも北と中国の関係は危ういバランスの上に成り立ち、中国軍は有事に備え、中朝国境に位置する瀋陽軍区に精鋭部隊18万人を配置。5年前に習近平氏が副主席(当時)就任後、真っ先に訪問したのも北だった。

 こうした点を踏まえても、中国が北との関係に神経をすり減らしていることがわかる。

 『中国人民解放軍の内幕』(文春新書)の著書で知られるジャーナリストの富坂聰氏も「中国が北をコントロール下に置いていると思いがちだが、実態は違う。むしろ北が外交的にうまく立ち回って、自分たちを有利な状況に持っていっている。中止を要請したにもかかわらず実験を強行された習氏はメンツを潰された。国内の体制強化に専念したい習氏にとって、北の暴走が大きな懸案事項になりつつあるのは間違いない」と話す。

 習氏が激怒したという核実験。北は中国の火薬庫になりつつある。

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