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中国はアジア各国に内政干渉を行っているが、少なくとも台湾とタイでは、その謀略が、良識ある学生や市民によって見事に阻止されている。
台湾では今年3月17日、学生と市民らが立法院を占拠した。決起の直接の理由は、台湾と中国のサービス分野の市場開放を目指す「サービス貿易協定」の批准を阻止するためであった。
馬英九総統と国民党の指導者らは近年、中国共産党とよりを戻すような動きを活発化させていた。中国は経済をエサに台湾への影響を強めていた。台湾人の多くは「できれば独立したい」と思っているが、現実的には現状維持で妥協している。ただ、中国の一部になることは拒んでいる。
今回の「太陽花学運」(=ヒマワリ学生運動)と呼ばれる社会運動の真の目的は、中国政府が4月16日に出した「両岸関係の平和的発展のプロセスを破壊し、妨害するものだ」という談話が最も正確に表現している。まさに勇敢な学生と市民は、祖国を守るために立ち上がったのだ。この事件後、馬総統の支持率は10%台に落ちている。
タイでは昨年11月25日、政権反対派(=黄色シャツ軍団)が政府の主要機関を占拠した。インラック前首相率いる政権が、実兄であるタクシン元首相らに特赦を与えようとしたことに反発したのだ。