「羽田」国際線拡充が大打撃、韓国「仁川空港」の凋落…地元・大韓航空“ナッツ騒動”も泣きっ面に蜂 (3/3ページ)

2014.12.31


仁川国際空港に並ぶ大韓航空機。乗り換え客激減の危機的状況をどう乗り越えるのか(ロイター)【拡大】

■国内の金浦空港もライバル

 実際に、国土交通省の航空輸送統計によると、今年9月の韓国への旅客数は前年同月比12.8%減の13万3000人で、昨年4月から18カ月連続で前年割れという状況だ。他の地域への渡航は軒並み増加しており、羽田の国際線拡充だけでなく、日韓関係の悪化も影を落としているようだ。

 さらに、仁川空港から近隣のソウル市内にある金浦空港が国際線拡充を狙っていることも、仁川の関係者を困惑させている。

 かつて金浦空港にも国際線は就航していたが、仁川開港の2001年に機能を移された。一部の国際線は復活したものの、以前の羽田空港のように短中距離路線に限定され、路線数も少ない状態だ。金浦空港を運営する韓国空港公社は「ソウルから離れた仁川空港は不便だ。金浦空港の国際線路線を増やすべきだ」と主張した。

 これに仁川空港公社は猛反発し、「日本に対抗するために仁川のハブ化をさらに強化しなければならない」と反論。一方の金浦空港側も「羽田のように金浦の国際線を増やして真っ向勝負しなければならない」と再反論した。

 結局、韓国国土交通部が11月末に示した航空政策の基本計画案では、仁川空港のハブとしての競争力強化を続け、北東アジアの中枢空港としての地位を堅固なものにする▽金浦空港については、仁川の競争力に支障を与えない範囲で、国際線機能を拡大していく−という“両者痛み分け”の裁定を下したものの、先行きは見えない。

 実は、仁川空港がこうした“内憂外患”状態にあった当時、トップ不在という異常事態にあった。

■7カ月間の社長空席

 昨年就任したばかりの仁川空港公社の社長が、統一地方選挙に出馬するため、今春に突然辞任し、10月に朴社長が就任するまで7カ月もの間、「社長空席」の状態が続いていたのだ。韓国国内でも「この間にハブ空港としての国際競争力を低下させ続けた」との指摘は少なくない。

 さらに、仁川空港を本拠とする大韓航空も騒動の渦中にある。会長の娘である趙顕娥副社長(40)が、自社の機内でナッツの出し方が間違っていると怒って客室サービス責任者を降ろし、出発を遅らせた問題だ。韓国検察が同社本社などを家宅捜索し、逮捕状を請求する事態に発展した。

 ハブ空港の不振やフラッグ・キャリア(国を代表する航空会社)のドタバタ劇…。韓国航空業界の動揺はしばらくおさまりそうにない。

 

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