日本人2人の殺害を警告した過激派「イスラム国」戦闘員とみられるビデオ声明は次の通り。
【日本政府と日本の人々へ】
「日本の首相へ。お前はイスラム国から8500キロ離れているにもかかわらず、自発的に十字軍に参加した。日本は女性と子供を殺害、イスラム教徒の家を破壊するための1億ドルを得意げに拠出した。従って、(後藤健二さんとみられる男性をナイフで指しながら)この日本国民(の解放)には1億ドルがかかる。また、イスラム国の拡大を阻止しようとするために、別途1億円を拠出したから、(湯川遙菜さんとみられる男性を指して)この日本人はさらに1億ドルかかる。
日本の国民へ。お前たちの政府はISと戦うために2億ドルを支払うという最も愚かな決定をした。お前たちには、2人の日本人を救うため、政府に2億ドルを支払うという賢明な決断を迫る猶予が72時間ある。さもなければ、このナイフがお前たちの悪夢となるだろう」
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中東歴訪中の安倍晋三首相は18日午前(日本時間同日夕)ヨルダンの首都アンマンでアブドラ国王と会談した際、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」対策として120億円(約1億ドル)の円借款による財政支援を表明した。殺害予告はこの支援に言及したとみられる。