通信社の聯合ニュース(韓国語サイト)がシャーマン発言を伝えたのは3月1日午前7時37分(=日本では朝日新聞、時事通信などが、内容はともかくとして2月28日のうちにネット配信している)。韓国のスローモー報道、そして、大統領府中枢に一般情報が上がるまでの官僚機構を考慮したなら、シャーマン次官がもう1日早く発言していたら、朴大統領は「安っぽい喝采」を浴びずに済んだかもしれない。
シャーマン発言が、韓国内に広く伝えられたのは2日朝刊からだ。保守系3紙は申し合わせたかのように「歴史問題は韓中日すべてに責任」(朝鮮日報)、「韓中日の過去論争に失望する」(東亜日報)、「韓日中の歴史葛藤には失望」(中央日報)と、国務次官が3カ国を並列批判したかのように受け取れる見出しだ(=朝日新聞も同様)。
中身を読めば、朝鮮日報の場合は「韓国と中国が、日本のこのような振る舞い(=靖国神社参拝など)を国内政治に利用しているのが問題だ、という考えをにじませた」としているが、中央日報は同次官がガダルカナルの戦闘で父親が負傷した事実にも触れたことを曲解して、「歴史を直視するよう日本に注文した」と報じている。