李克強首相は熱弁も市場は“完全無視” 国際社会から懸念強まるばかり

2015.09.11

 景気が失速し、経済統計もあやしい中国に対する市場の疑念は強まるばかりだ。李克強首相が「7%成長を達成できる」と熱弁しても上海株は下落。「これ以上の人民元安を望まない」と発言したら逆に元が売られるなど、市場は中国首脳の発言に耳を貸さなくなっている。

 世界経済をテーマに中国遼寧省大連市で開かれた「夏季ダボス会議」で10日演説した李首相は、7・0%前後としている2015年の経済成長率の政府目標について「達成に自信を持っている」と強調。「経済が急降下しないよう措置を講じることもできる」と話して、景気対策を打ち出す考えを示した。上海株安や成長鈍化に参加者から懸念が示され、釈明に追われた形だ。

 しかし、この発言に市場は反応せず、10日の上海総合指数は下落。李首相は9日には人民元について「値下がりが続く根拠はない」として、これ以上の人民元安を望まない意向を示したが、人民元相場は対ドルで10日までに4日続落するなど、口先介入にも失敗した。

 10日に発表された8月の卸売物価指数は42カ月連続で下落。新車販売台数も5カ月連続で前年同月を下回るなど経済指標も深刻で、7・0%成長が可能なのか、統計の信頼性も含めて国際社会からの懸念は強い。

 かつて、「中国の国内総生産(GDP)統計は信用できない」という発言が告発サイト「ウイキリークス」で暴露された李首相。この言葉だけは市場でいまも信頼されているのは皮肉なものだ。

 

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