韓国の朴槿恵大統領は24日の臨時閣議で、ソウル中心部で14日に労働組合が主導した政府への抗議デモの参加者がマスクを着用していたことを挙げ「『イスラム国』もそうしている」と非難、顔を隠してのデモ参加を禁じる制度準備を指示した。
朴氏はデモを「不法、暴力行為」と批判、「根絶やしにするために、強力な対策を取らねばならない。閣僚は覚悟を持て」とげきを飛ばし、批判勢力との対決姿勢を一層鮮明にした。
デモでは、参加者が警察のバスを壊し機動隊員に負傷者が出た一方、機動隊が使用した放水銃の高圧水に直撃され倒れた68歳の男性が意識不明の重体になっている。朴氏は男性の負傷について謝罪していない。
14日のデモは、政府が進める解雇を容易にする労働法制改革や歴史教科書の国定化に反対し労組が主催した集会に続いて行われた。労組側は12月5日にも抗議集会を開く構えを見せている。(共同)