【ソウルから 倭人の眼】果たして韓国は慰安婦問題を「最終的かつ不可逆的」に解決できるのか? (1/4ページ)

2016.01.25


 慰安婦問題に関する日韓外相会談の合意について説明に訪れた林聖男第1次官(右)に対し、ソファから立ち上がって抗議する元慰安婦、李容洙さん=2015年12月29日、韓国ソウル(AP)【拡大】

 慰安婦問題が「最終的かつ不可逆的に解決されることを確認」した日韓合意から、間もなく1カ月。合意に従い、日韓両政府は約束した措置をそれぞれで講じる方向に向かっている。しかし、韓国側では元慰安婦による合意受け入れへの説得が難航するなど、政府の苦心が目立つ。政府間で合意した問題の最終解決が、韓国側では“遠のく兆し”さえ見え始めている。(ソウル 名村隆寛)

■カードを失った

 慰安婦問題での日韓合意の発表(昨年12月28日)後、韓国では合意を機に日韓関係が改善することへの期待が浮上した。その一方で、メディアや専門家の間では、合意を悔いるような意見が目立っている。

 彼らがこだわっているのは、合意の中の「問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する」という部分だ。「最終的かつ不可逆的」という表現は、日本側が韓国に対し何度も求めてきた「慰安婦問題の蒸し返しをしない」ことを意味する。

 これを韓国側が受け入れたことに対し、「国際社会での批判自制、最終的かつ不可逆的合意という永久的で物理的な負担を抱えることになった」(中央日報のコラム)とメディア世論は気に入らないようなのだ。

 「最終的かつ不可逆的」に解決されることで、日本政府が約束を着実に実施する限り、韓国側は慰安婦問題について長年続けてきたように、あれこれ言えなくなる。韓国のメディアなどはこれを、日本を牽制(けんせい)するための「カード」をみすみす失ってしまった、と解釈しているわけだ。

 合意後も韓国で生活しているため、皮膚感覚では分からないのだが、東京からの情報では、合意内容について日本国内からも強い反対世論が出たという。日韓外交筋は「外交で片方が100%満足することはない。互いに妥協も必要であり、今回の合意はそれを物語っている」という。

 韓国側も妥協したのかもしれないが、韓国政府は日本政府としっかりと合意した。合意した以上、後戻りはできないし、蒸し返ししてもらっては困る。

 

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