伊勢志摩サミット(主要国首脳会議)が開幕した5月26日の前々夜、来日中のダニエル・スナイダー氏と会食した。米スタンフォード大学アジア太平洋研究センター(APARC)副所長の同氏は、外交・安全保障政策の専門家である。
同氏の父、故リチャード・スナイダー氏は駐韓大使や駐日公使を歴任した元外交官だ。
また、エリザベス・ルービンファイン夫人が、米紙ウォールストリート・ジャーナルの東京特派員時代、スナイダー氏は米紙クリスチャン・サイエンス・モニターの東京支局長だった。
夫人の妹、ルイザさんは小沢一郎氏の『日本改造計画』(講談社)の英訳者であり、彼女の夫、ジェイク・シュレシンジャー氏は前ウォールストリート・ジャーナル東京支局長、現ワシントン支局長である。
スナイダー氏の長男もモスクワ特派員であり、同家はジャーナリスト一家なのだ。
さて、酒食を共にしたスナイダー氏との会話だ。もちろん、日本の政治情勢について雨あられのような質問があり、筆者は米大統領選の見通しを尋ねた。
会食した前日、米政治情報サイト「リアル・クリア・ポリティクス」が各メディア調査の支持率平均値を発表した。
それによると、共和党大統領候補が確実な不動産王、ドナルド・トランプ氏が43・4%、民主党大統領候補が確定的なヒラリー・クリントン元国務長官は43・2%。
僅差ではあるが、トランプ氏が初めてクリントン氏を抜いたのだ。