今年最後のコラムなので、2010年を振り返ってみたい。自民党時代の反省も込めて言うが、「戦後体制の問題点」が、最悪の形で顕在化した1年ではなかったか。
まず、外交安全保障。沖縄・尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件に、対中認識も戦略もない民主党政権が対応した結果、わが国の領土領海は危機的状況に瀕している。
日本が今、何をすべきかと言うと、「私たちの領土、私たちの領海は、私たちの手で守る」という強い決意を、国民全体で共有するしかない。これは世界の常識だ。そういう努力をしない国を、同盟国・米国といえども守ってはくれない。
民主党幹部の中には「日米中は正三角形」と公言する者もいるが、同盟関係である日米関係は、決して日中関係では代替できない。まして米国と中国の間でうまく立ち回る外交など、百害あって一利なしだ。
そんな民主党政権も、いざ尖閣事件が起きて中国の圧力に直面すると、米国のクリントン国務長官らから「尖閣諸島は日米安保の適用対象」との言質を取って安堵していた。笑止千万。日米同盟の重要性を再確認したのではないか。
同盟強化のためには、インド洋での給油活動を再開するとともに、集団的自衛権の行使に踏み切ることも検討すべきだ。給油活動再開は、護衛のためのイージス艦をインド洋に派遣することになり、日本のシーレーンを守ることにもなる。
民主党政権によって露呈した外交安保の問題点を考えると、最終的には憲法改正に行きつく。以前、私が主張した際は時期尚早だったかもしれないが、日本が直面している現状を考えると、喫緊の課題というしかない。
財政再建についても指摘したい。
民主党のバラマキ政策が拍車をかけ、国の借金は1000兆円に近づいた。このままでは財政再建は不可能で、財政破綻も現実味を帯びてくる。今こそ、力強い成長戦略を実行に移し、税収の自然増を図らなければ。そして、無駄を徹底的に撲滅したうえで、国民の方々に消費税10%をお願いすべきではないか。
政界の混乱を鎮めるためには、一刻も早く総選挙を断行すべきだが、衆参ねじれの中、来年は大連立や政界再編の動きが出てきそうだ。
確かに、自民、民主両党とも、考え方の違う議員が混在している。日本が国際社会で生き残るには、考え方が同じ議員が集まり、スピーディーに物事を決める必要が出てくるかもしれない。
私は、自民党を中心とした保守勢力の再結集が必要だと考えている。その中で、自分にしかできない役割を果たしたい。(自民党衆院議員)