【馬淵澄夫 俺がやらねば】首相の焦りが垣間見える内閣改造

2014.09.06

 安倍晋三首相が3日、内閣改造、自民党役員人事を行った。その顔ぶれに目新しさはない。今回の人事では安倍首相の焦りが垣間見える。

 第2次安倍改造内閣は地方創生や女性の活躍促進を臨時国会のテーマに掲げている。しかし、この「地方」と「女性」こそが、自民党政権の弱点だ。

 それが如実に表れたのが、今年7月の滋賀県知事選だった。自民党はアベノミクスが地方に恩恵を与えると訴えて選挙戦を戦ったが、中央集権的・強権的な体質が有権者から嫌われた。さらに、自民党都議や国会議員によるセクハラやじが女性有権者の反発を買った。

 これに対し、元民主党衆院議員の三日月大造知事は、草の根自治による地域経済の活性化を訴えた。嘉田由紀子前知事の後継候補として、女性と子どもの立場に寄り添う姿勢も評価され、当選を果たした。

 安倍政権にとって、滋賀での敗北はよほどショックだったのだろう。女性閣僚の登用など、来年4月の統一地方選に向け、マイナスイメージを払しょくすることに躍起になっていることが色濃く出た人事だった。

 だが、安倍政権は、ほころびを取り繕うために顔ぶれを変えたとしか言いようがない。

 たとえば地方創生は、民主党政権の柱だった「地域主権」を言い換えただけのものだが、肝心な政策が抜け落ちている。民主党政権は、国が使途を限定する従来の「ひも付き補助金」を廃止し、地方が一定の裁量で自由に使える一括交付金を創設した。当初、地方には戸惑いもあったが、振り返ってみると「あれは良かった」との声をよく聞く。しかし、安倍政権になって一括交付金は廃止され、中央集権型の「ひも付き補助金」が復活してしまった。

 地方創生を掲げる以上、一括交付金の復活は不可欠だ。臨時国会では、真っ向からこの問題を問いただしていく。

 さらに、与党の結束にも綻(ほころ)びが見える。

 与党内には、生活必需品の消費税率を低く抑える軽減税率の導入を強く求める声がある一方、慎重論も根強くある。成長戦略の一環となるIR推進法案(通称・カジノ法案)に関しても、賛否両論がある。さらに、集団的自衛権の行使容認に関しても、先送りした関連法案の取りまとめ作業は難航必至だ。

 国民生活に関わる重要事項が、与党の内輪の論理と調整で決まっていくことを、このまま許すわけにはいかない。われわれ野党は国会論戦を通じて、与党間にひそむ政策スタンスの乖離、そして問題点をあぶり出していく。 (民主党選対委員長)

 

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