ゲス不倫疑惑が発覚した自民党の宮崎謙介衆院議員(35、京都3区)は12日午前、議員会館内で記者会見を開いた。不適切な行為を認めて謝罪したうえで、「国会議員として(育休取得などを)訴えてきたことと、自らの行動のつじつまが合わない」として、議員辞職することを明らかにした。出産したばかりで、妻で同党の金子恵美衆院議員(37、新潟4区)には「私が大変なときに…」「政治家として自覚が足りない」などと厳しく言われたという。
宮崎氏は午前10時45分、グレー系のスーツに、青系のネクタイ姿で会見場に現れた。深々と頭を下げ、息を吐いた後、「私の不適切な行為で、多くの方々に多大なご迷惑をおかけし、おわび申し上げます」といい、週刊文春が10日報じた不倫疑惑について、話し始めた。
まず、金子氏が出産する6日前、京都市内の自宅マンションに連れ込んだというバスト90センチという女性タレント(34)について、「1月4日の国会召集日、和服を着付けてくれた1人。その時、初めてお会いした」と説明した。「SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)でメッセージをもらって、やり取りが始まった。会ったのは3回。京都が最後だ」「未熟な人間としての欲がまさった」などと語った。
金子氏への報告については、「2月6日の夜、一部始終を説明して、謝罪した。罪悪感、後悔の念が一気にあふれてきた。出産直後に大変なことをした。夫として、一生かけて償っていこうと思う」と述べた。
金子氏からは「自覚が足りない」などと厳しく批判されたが、記者会見については「最後まで政治家としてケジメを付けてきなさい」と送り出されたという。
今回の疑惑発覚後、自民党幹部から「寛大な沙汰をいただいた」というが、世論の批判は想像以上だったようで、「不信感を簡単に拭えるとは思っていない」「深く深く反省した」といい、「議員辞職する決断を固めた」と語った。目に涙を浮かべる場面もあった。
宮崎氏は12日午前、今後の対応について所属する二階派顧問で、「政界の師」である伊吹文明元衆院議長や、河村健夫衆院議運委員長らと協議した。宮崎氏が3月15日までに辞職した場合、衆院京都3区補選は、衆院北海道5区補選と同じ4月24日に行われる。