安倍晋三首相は27日、参院選(7月10日投開票)の激戦区、神奈川選挙区(改選数4)に入った。自民党は同選挙区で、同党の三原じゅん子氏を公認し、無所属の中西健治氏と、公明党の三浦信祐(のぶひろ)氏を推薦している。安倍首相の怒りは、共産党の藤野保史政策委員長が前日、「防衛費=人を殺すための予算」と発言した件などに向かった。
神戸市での遊説の後、安倍首相は同日午後、新幹線で神奈川県入りした。横浜市のJR桜木町駅前で2回、川崎市のJR川崎駅前で1回、マイクを握った。
「この選挙は、前進か後退かを選ぶ選挙だ」
こう切り出し、続いて共産党の特異な安全保障観と、民進党と共産党の「民共連携」を問題視した。
「民進党と共産党は1人区で共闘している。共産党は綱領で『日米安保を廃棄する』と書いている。日米同盟は日本を守り、(アジアや世界の)平和を維持してきた。それが根底から覆されてしまうことになっていいのか」
共産党の藤野氏による「防衛費=人を殺す予算」との発言も指摘し、共産党の実態についても警告した。