東京・豊洲新市場の移転問題をめぐり、石原慎太郎元都知事が反撃に転じた。小池百合子都知事が求めた「公開ヒアリング」は拒否しながら、都議会が求める参考人招致に応じると表明したのだ。石原氏は「知っていることも全部話す。困る人も出るかもしれないけどね」などと恫喝じみたセリフを吐いたが、今後、百条委員会に引きずり出されて、返り血を浴びることもあり得る。狡猾な「百条委員会逃れ」という見方も流れる。石原氏はどんな爆弾を炸裂させるのか、「困る人」とは一体誰なのか。
「OBも含めた都庁職員、それに区長2人、豊洲に関連した企業もそうだ。最も困るのは、引退の意向を示した『都議会のドン』こと内田茂都議率いる都議会自民党だろう。石原氏は自身の名誉を守り、晩節を汚さないため、なりふり構わず関係者の実名を出してくるのではないか」
ある都政関係者は石原氏が語った「困る人」について、こう分析した。
石原氏は8日、東京・田園調布の自宅前で、豊洲新市場の移転問題を審議する都議会特別委員会が求める参考人招致に応じる意向を示した。
「俺、逃げ回るのが一番嫌いな人間なんでね。絶好の機会だからさ、喜んで参考人に行きます」などと格好を付けた。
参考人招致には、石原氏の腹心だった浜渦武生元副知事も応じるとしている。早ければ2月末にも開かれる見込みだ。
都民にとっては「豊洲の闇」を解明するための第一歩だが、関係者の間では、石原氏が握る“デスノート”に関心が集まっている。