安倍首相は9日の同委員会でも、「まずやるべきは自衛隊についてだ。憲法学者の7、8割が違憲と言っている状況を変えるのは、私たちの世代の責任だ」「政治家に大切なのは立派なことを言うだけでなく、結果を出さなければいけない」などと語り、蓮舫氏に対し、憲法について民進党の独自案を出すように迫った。
ところが、蓮舫氏はこれに真正面から答えなかった。民進党にとって憲法論は党分裂につながりかねない“鬼門”だからだ。
最近も、細野豪志元環境相が改憲私案を発表し、その後、執行部との路線の違いを理由に代表代行を辞任した。本格的な憲法論議はタブーともいえる。
蓮舫氏はこの日の質疑後、記者団に「(憲法に関する党内の意見集約について)逃げていない」と答えた。北朝鮮や中国の現実的な脅威を前にして、国民や国をどう守るのか、自衛隊を憲法にどう書き込むのか。民進党としても、蓮舫氏としても真価が問われている。